MacBook Pro が修理から戻ってきたので、Playerが代打iPhone7plusから交代
MacBook Pro が戻ってきたので、代打のiPhoneからPlayer交代。
寝室のサブシステムが本来の形に戻った。
で、いつものように、
Apple Lossless audio 44.1khz の音源を Audirvana で DSD128に変換後、
プリアンプがわりのSennheiser HDV820 (写真1)に渡し、
それをWE310a+STC4300B のPower amp (写真2)で、
Tannoy Chatsworth Monitor Red 12" (写真3)を鳴らしている。
iPhone7代打の時に、SennheiserヘッドホンHD800で聴いていて
これならレコードいらないかもと言ってたが、
それが嘘みたいだ。
レンジが広いわけでも、重低音が出るわけでも、高域が伸びきっているわけでもないのだが、このスピーカーはすざましく明晰でリアルな音がする。
音楽を聴くにはかくあるべし、と言っているような気さえする。
こうした高能率のスピーカーを直熱三極管で鳴らしたときの、
この独特の立体感とリアルさは、格別なものだ。
(写真1)
(写真2)
(写真3)
Audioの楽しみ -2
何台CD Playerを試したか覚えていないほど。レコードの音と比べてしまうと、何かが足りない。
EMT986など、レコードに限りなく近い音質で、かつ、プロ機らしく、いわゆる蛇口全開タイプなのだけれど、バランス出力の時はプリアンプすらねじ伏せてしまうほどの勢いある音を出してくる。これにはいつも驚く。でも、レコードの音ではない。
このEMT986の直前は、Studer A727 を使っていた。これも素晴らしかった。買った当初は、WADIA Decoding Computer (おそらく世界で最初にアルゴリズムを使って演算アップサンプリングしたDAコンバーターではないだろうか?)をかましていたけれど、最終的には、A727のバランス出力の方が音が良いと気づいて、余計なものは売却した。
その前が悲惨なのである。Revoxもやってみたがだめ、当然Maranzもだめ、何台通り過ぎたことやら。
やはり、自分はレコードの音が好きなんだろう。
写真下方に少し写っているけれど、プレーヤーはGarrard401で、Thorensから変更。Direct Driveやマイクロのベルトドライブ、Luxmanのステンレススチールワイヤーベルトドライブもやったが、力強さではこれが一番。なんのことはない、プレーヤーとしてはアイドラードライブという一番プリミティブな方式が結局よかった。
このプレーヤはツインアームになっていて、メインはOrtofon MeisterがパートリッジのMCトランスを経由してプリアンプに入ってくる。MC型らしいピアノをきちんと再生しつつも、フワッとした音が漂う。この音はCDでは聴けない。
サブは、デッカ マークII。これがまた素晴らしい。少し音像が中心に寄ってくるけれども、MC顔負けの鋭さを持ちながらも熱気のある音を出してくれる。高域は極めて滑らかで純度の高い音を聴かせる。
レコード再生はこの二つがあればよし。
プリアンプはもちろん双三極管SRPP。電源別筐体で二極管整流。チョークコイルも電源トランスもパートリッジを使っている。全ては安定した低域と純度の高い高域と、何より、よく響く音を再生するためにある。
デッカのアームは、MKⅠ Super。Ortofonは309が寿命で修理部品も入手できなくなったのでRS-309Dに買い替えた。新しいアームの方が素直で音質も良い。修理を何度かやり接点の不良に悩んでいたけれど、こんなことなら、はやく変えればよかった。
もちろん、ありがたがって、SME 3012など絶対使ってはならない。音は良くはない。
私も持っていたけれど、OrtofonにはOrtofonだ。EMTにはEMTであるように。
Audioの楽しみ -1
まことに勝手ながら、はてなブログにある、JBL-JIMMYPAGE’s diaryさんのオーディオ関連のページに触発されて、過去の私のブログを転記して来ました。
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趣味を持つのはいいことなのか、独身時代はずいぶんAudioにお金を使いました。音楽会に行くこととレコード(CD)を聴くこととは少し、違ったtasteなのですが、音楽の内実を聞き取ろうとするときには、わたしはレコードを頼りにします。演奏会の主に視覚的な雰囲気が、どうも気を散らす方向に影響を与えるようです。目を閉じてしまうとなんだかもったいないような気がして、その根性がだめなのかもしれません。
本格的なAUDIOという意味では、高校2年の頃だったかもしれませんが、1971年当時の10万円のSONYのステレオセットでした。
4畳半のピアノ部屋に一緒においてもらっていました。最初に聴いたのは、Mozartの40番かBeethovenの交響曲だったと思います。
これより前は、私の生まれる頃から父が持っていたVictorの真空管式のオーディオ(当時はステレオと呼んでました。)では、よく、Mozartのバイオリンソナタがかかっていました。このステレオは、高校生になったばかりの私によって分解されて勉強部屋に移動し、新しいレコードプレーヤーを買い足して聴いていましたが、高校2年生にしてようやくこれを卒業できたわけです。
ここまでは良くある話だと思います。
それに加えて、高校の時の同級生に大阪浪速橋の高級オーディオ屋の息子がいて、彼が、あるとき、私の音楽趣味なら、Ortofonを聴くべきだとかなんとか言って、ヘッドシェルにトランス内蔵のSPUカートリッジを持ってきました。
これで、ヨーロッパトーンに開眼しました。
Ortofonは、ステレオ一式が買えるほどの価格のカートリッジでしたが、それはすばらしい、ヨーロッパの音が響いていました。
私の小遣いではとても買えないので、代わりにEmpireというアメリカの会社のカートリッジを購入し、SONYのそれと交換して聴くようになりました。
日本製のAudioの世界とは全く異なる、豊で音楽的な臨場感のある音の世界でした。
低音楽器の厚い層の上に旋律楽器が乗っている感じが聞き取れるのです。うれしかったですね。
この頃にはすでに、バッハの平均律を毎朝日課のように聴いていました。父母が最初に第一巻の青いケースに入ったレコードセットを街に出かけたとき心斎橋のヤマハで購入しお土産で買ってきてくれたのです。
まだ若い頃でしたから、交響曲などの方を聴きたがっていたのですけれど、ピアノのソロだし、地味な物を買ってきてくれたなと一瞬思ったのですが、聴いてみて驚きました。これが本当の音楽だと判ったのです。この、音楽のことは改めて書きます。
そんなこんなで、高度成長を享受しているころ、
兄が、東京から戻ってくる話になりました。初月給だか、ボーナスだかで、本格的なAudioを買おうということになりました。父も援助するということで、予算30万円でしたでしょうか。
私が探してくることになりました。
まずSpeakerから探し始めました。Audioの肝はSpeakerなのです。この楽器をいかに鳴らすかをSystematicに考えなければなりません。
ずいぶんいろいろ聴きました。母(ピアノの持ち主)と買い物に出た際にも一緒に聴いてもらって、当時のTANNOY HPD も聞きましたが、店ではうまく鳴らし切れていなかったのでしょう、高域がきつくてダメという母・子の見解でしたね。
ずいぶん探して、ヤマハやダイヤトーンも聞きましたが、雑誌やなんかの記事を参考に実物を聞きこんで、Acoustic Research という会社の AR-2ax というのにすることになりました。
本当はAR-3aというのがほしかったのですが、予算が足りません。当時は、いいアンプが無く、結局ONKYOのIntegra A722 でした。
PlayerはVictor Direct drive。ピックアップは、いずれ、ORTOFON SPUを購入することになるのですが、しばらくDENON -DL103 をトランスを介してつないでいました。
カタログを報告書にまとめて、父と兄の決済をもらって、兄とオーディオ屋に買いに行きました。これは、幸せなひとときでした。1~2年後にDENONのカセットデッキを追加しました。
これが、私のオーディオの初めです。
その後、大学は東京だったので、下宿には、VictorのポータブルカセットデッキKD-3を父に買ってもらってこれを持って行きました。
当時のラジカセは音が揺れてとてもピアノを鳴らすことなど出来ませんでした。
カセットデッキだって危ない物です。
それで、兄が据え置き型TapeDeckを購入するまでの間、この可搬型のデッキで家にあるレコードのあらかたをTapeに取って、持って行ったわけです。
新幹線の中でも、ヘッドフォンで聴いていました。WalkMan が発売される5年ほど前だったと思います。電車の中でヘッドフォンで音楽を聴いているような人は他にいませんでした。
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これが、現在のTANNOY Monitor RED 15inch / Rectangular York(made in England)を 直熱三極管の最高峰DA-30 (made in England) で鳴らし、寝室ではMonitorRed12" 飴色キャップのChatsworthをSTC-4300Bパワーアンプで聞いているているいまの私の出発点だったとおもいます。