Audioの楽しみ -2

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EMT986 CD/HDD Player Studer A727が修理不能となり買い替えたもの。

何台CD Playerを試したか覚えていないほど。レコードの音と比べてしまうと、何かが足りない。

EMT986など、レコードに限りなく近い音質で、かつ、プロ機らしく、いわゆる蛇口全開タイプなのだけれど、バランス出力の時はプリアンプすらねじ伏せてしまうほどの勢いある音を出してくる。これにはいつも驚く。でも、レコードの音ではない。

このEMT986の直前は、Studer A727 を使っていた。これも素晴らしかった。買った当初は、WADIA Decoding Computer (おそらく世界で最初にアルゴリズムを使って演算アップサンプリングしたDAコンバーターではないだろうか?)をかましていたけれど、最終的には、A727のバランス出力の方が音が良いと気づいて、余計なものは売却した。

その前が悲惨なのである。Revoxもやってみたがだめ、当然Maranzもだめ、何台通り過ぎたことやら。

やはり、自分はレコードの音が好きなんだろう。

写真下方に少し写っているけれど、プレーヤーはGarrard401で、Thorensから変更。Direct Driveやマイクロのベルトドライブ、Luxmanのステンレススチールワイヤーベルトドライブもやったが、力強さではこれが一番。なんのことはない、プレーヤーとしてはアイドラードライブという一番プリミティブな方式が結局よかった。

このプレーヤはツインアームになっていて、メインはOrtofon MeisterがパートリッジのMCトランスを経由してプリアンプに入ってくる。MC型らしいピアノをきちんと再生しつつも、フワッとした音が漂う。この音はCDでは聴けない。

サブは、デッカ マークII。これがまた素晴らしい。少し音像が中心に寄ってくるけれども、MC顔負けの鋭さを持ちながらも熱気のある音を出してくれる。高域は極めて滑らかで純度の高い音を聴かせる。

レコード再生はこの二つがあればよし。
プリアンプはもちろん双三極管SRPP。電源別筐体で二極管整流。チョークコイルも電源トランスもパートリッジを使っている。全ては安定した低域と純度の高い高域と、何より、よく響く音を再生するためにある。

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ガラード401

デッカのアームは、MKⅠ Super。Ortofonは309が寿命で修理部品も入手できなくなったのでRS-309Dに買い替えた。新しいアームの方が素直で音質も良い。修理を何度かやり接点の不良に悩んでいたけれど、こんなことなら、はやく変えればよかった。

もちろん、ありがたがって、SME 3012など絶対使ってはならない。音は良くはない。

私も持っていたけれど、OrtofonにはOrtofonだ。EMTにはEMTであるように。